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冬季オリンピックのチャンスを分かち合えば、「氷雪経済」は「熱くなる」
        
2022-02-10 17:30 | CE.cn
 氷と雪が取り結んだ約束の季節がやって来た。ともに赴き、冬季オリンピックのチャンスを分かち合おうではないか。

2015年に北京が冬季オリンピックの開催権を獲得して以来、2021年10月の時点で、ウィンタースポーツの経験者は3億4600万人に上り、全国民の24.56%を占めるに至った。「3億人をウィンタースポーツに導き入れる」という目標は達成されたのである。

 この数字にはひとを奮い立たせるものがある。というのも「冷たい資源」が「熱い経済」へと変容しつつあり、世界の注目を集めるウィンタースポーツの市場が、次第に切り拓かれつつあるからだ。大都市のにぎやかなショッピングエリアには数多くの室内スケートリンクが設置され、緯度が低くても海抜の高い地域にはより多くのスキー場が建設され華やぎを見せている。氷雪の季節ともなれば、ウィンタースポーツは何千何万というひとに喜びをもたらし、学生たちの中にもウィンタースポーツを旺盛に楽しむ者が現われている……ここ数年来、ウィンタースポーツは「南に展開、西へと拡大、東に進出」しており、全国到るところへとあまねく広がっているだけでなく、春夏秋冬いつでも通用する「四季の歌」として歌われるようになってきた。「3億人をウィンタースポーツに導き入れる」という目標はビジョンから現実へと変容した。その光景が活き活きと描き出しているのは、国家が進歩した事実であり、また社会経済が発展したという事実である。

今、ウィンタースポーツは中国の大地に根づき、芽生えのときを迎えている。その価値は、スポーツの範疇をはるかに超え出たものとなっている。近年、ウィンタースポーツを主な目的とした「氷雪旅行」が急速に発展してきた。たとえば吉林は北京冬季オリンピックの機会を逃さず、5年連続で氷雪産業博覧会(雪博会)を開催し、「北京ではオリンピック観戦を、吉林では体験を」という合言葉をテーマにしたシリーズイベントを行なっている。2018年から2019年の冬季に吉林が受け入れた観光客は8431万8400人であり、観光収入は1698億800万元に上った。雪博会が始まった1年目(2015-2016年)と比べると、それぞれの増加率は62%と86%ということになる。目下、吉林省は46のスキー場を有し、スキーコースの総数は347本、全長は298㎞に及び、総面積は1032haに上り、全国1位となっている。

 もちろん「氷雪旅行」の健全な発展を促進するためには、さまざまなサービスを組み合わせた総合的なサービスを引き続き整備していく必要がある。「氷雪旅行」をきっかけにして、「氷雪旅行」と都市における他の産業を連携させ、足並みをそろえて発展させることで、はじめて「氷雪経済」の活力を最大限に活性化させることが可能となる。スキーヤーの楽園と称えられるヨーロッパのアルプスには、整備された総合的なサービスシステムが存在する。それは旅行客を楽しませるだけでなく、現地の経済発展を牽引する巨大な力となっている。ここから見て取れるのは、各地の責任者が統一された計画を立て、観光や宿泊、あるいは飲食や養生、さらには文化などにわたるサービスを提供することで、「氷雪旅行」の価値は最大限に引き出されることになるということだ。

それと同時に、「氷雪旅行」が「氷雪経済」の中で増長して力を有するようになった一領域でしかないということも見て取るべきである。「氷雪経済」は関連する産業チェーンの整備と発展を推し進め、促進する力を有している。先日開催された「2021ハルビンオンライン氷雪博覧会」では、さまざまな氷雪かかわる設備や器材が、人びとに新鮮な驚きを与えた。さらに言えば、冬季オリンピックはアスリートにとっての大舞台であるというだけでなく、わが国の氷雪にかかわる産業が発展していくための新たな出発点でもあるのだ。競技場で使われるスマート機能を有した氷雪にかかわる設備を一般の消費者向けのものにしていくにしても、スマート機能を有した会場を建設した経験にしても、いずれも各地のウィンタースポーツ会場の管理と機能を最適なものにするに際して役立つことであり、冬季オリンピックを通して積み重ねられた技術の成果は、引き続きわが国の氷雪にかかわる産業の全体的な働きを向上させ、急速に発展してきた「氷雪経済」をクオリティを重視するものへと転換させることを実現するだろう。

 氷と雪はまた金山であり銀山である。この発展的な理念はすでに人びとの心に深く根を下ろしている。「氷雪経済」は現代の産業である。さらには現代の生活そのものである。信じていい、冬季オリンピックが残した貴重な財産が、都市の発展との間で、産業の振興との間で、さらには庶民の生活との間で、新たな「火花」を放ち続けることになることを。

中国経済オンラインコメンテーター 子房先生  日本語への書き換え:復旦大学 楊嘉欣 楊暁敏)

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