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中国企業、米ラスベガスで世界初の全電動式ショベル「ブルーボーイ」を展示
        
2020-03-18 14:36 | 新華社

 【新華社ラスベガス3月17日】ラスベガスで10日から14日まで開催された北米最大級の建設機器見本市「CONEXPO-CON/AGG 2020」で、中国の大手建設機械メーカー「徐工集団(XCMG)」が、業界初となる電動油圧式ショベル「XE35U-E」をお披露目した。

  XCMGの米国地域ゼネラルマネジャー(GM)の謝彬(しゃ・ひん)氏は、新華社のインタビューに応じ、車両をバックに「世界初だ」「XE35U-Eはハイブリッドではなく、100%電気自動車。建設業界にとって画期的な革新だ」と語った。

  「ブルーボーイ」の愛称で知られるXE35U-Eは、おしゃれでコンパクトな全電動ミニシャベルで、きれいな青と黒の塗装で仕上げられている。アームは耐久性があり、バケットの先端部分はビビットな赤で仕上げた。地面を平らにするグレーディングスクープは、前輪輪距の間で最大限のパワーを発揮するように配置されている。

  操作重量4200キロ、バケット容量1・22立方メートル、ブームの長さ256センチ、エンジン出力18・2/2200 kw/rpm。充電後は12時間の作業が可能で、「ブルーボーイ」はコンパクトながらもアクション満載の働き者だ。

  その頑丈でコンパクトなフォルムは、大型マシンでは不可能な狭い場所でも作業可能で、強化されたインフラストラクチャー、アップグレードされた下部構造、応力分散設計により、フル充電後は充電なしで高負荷の作業が一日中可能となっている。

  作業者に人気の高い広々とした快適な運転台には、暖房やエアコン、シートベルト、カップホルダー、バックアップ電源を備えており、明るい視覚ディスプレーを備えたダッシュボードがリアルタイムでマシン全体の状態を監視し、高いパフォーマンスと安心のメンテナンスアラートを保証する。

  さらにバッテリー駆動の全電動機であるため、静音で、作業者は保護イヤホンを着用したり、高デシベルのディーゼルエンジンのように職業性難聴の危険を冒したりする必要はない。

  最も重要なのは、「ブルーボーイ」が試作品ではなくすでに製品化されており、顧客は北米最大級の建設見本市で予約可能な点だ。中国は電気自動車とグリーンテクノロジーの促進を目指す政府主導のプログラムや法整備において世界をリードしており、XCMGはその使命を最大限に推進している。

  謝氏はインタビューの中で「世界が取り組まなければならないグリーンテクノロジーの道のりは長い。しかし、『ブルーボーイ』はゼロエミッションで、100%電気で駆動する初のマシンだ。今後、ブルーボーイのファミリーマシンを開発していく」と約束した。

  1943年に設立されたXCMGは、90年代初頭以降、中国の建設機械業界のグローバル化をけん引してきた。30年が経過した今、同社は世界第6位のCEメーカーへと成長し、184の国と地域で製品を販売。アジアや中東、アフリカの多くの地域で第1位を記録した。

  そして15の海外製造施設、40の海外事務所、300の海外代理店を構える同社は、米国へも事業を拡大。グリーンテクノロジーをはじめとした革新技術を米国市場にもたらすことを目指している。

  謝氏は「科学や技術、革新は、次世代の機器やグリーンテクノロジーの重要な部分であると考えている。汚染を減らし、効率を上げるために、建設業界向けの新しい機械を造りたい。だから『ブルーボーイ』を造ったんだ」と述べた。

  米国の顧客やディーラーにより良いサービスを提供するために、XCMGは顧客サービスの強化や迅速なメンテナンス、顧客やディーラーのリアルタイムのテクニカルサポートを可能にするため、世界規模の迅速なアフターセールスシステムを確立した。

  「今後3年間、米国とカナダで優れたディーラーネットワーク構築に注力する」と語った謝氏は、XCMGのアフターサービス、部品、メンテナンス保証を通じて、顧客に強力なサポートを提供するため、全米に少なくとも50のディーラーを設ける予定だと明かし、同社が北米における製品ラインの販売実績を積み上げ、米国でほかの工場を置くことに興味があると付け加えた。

  謝氏は「XCMGは、米国での雇用と経済発展を促進することに取り組んでいる」と強調した。

 

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