中国
ネット出前ユーザー4.21億人に 中国人は何を注文している?
        
2019-10-09 18:47 | チャイナネット

 『国是直通車』の記事によると、世界的に見れば、中国人は出前を最も好むと言えるかもしれない。CNNICが発表した第44回『中国インターネット発展状況統計報告』によると、2019年6月時点で、中国のインターネット出前ユーザーは4億2100万人に達し、ユーザー数の半数以上を占める。

 

 最近のある調査報告によると、中国の出前産業の規模は2019年上半期に約2623億元になり、19年通年の取引額は18年の4613億元から6035億元に増加し、名目成長率は30%以上になる見通し。

 

 美団研究院と中国飯店協会出前専門委員会が共同で発表したこの『中国出前産業調査研究報告(2019年上半期)』は、多くの面白い現象を示した。

 

スイーツ・飲料が最も人気

 

 調査報告によると、中国の出前消費はグルメとスイーツ・飲料が中心で、種類は飲食から非飲食へと拡張している。うちファストフードは最大で、2019年上半期の食品類の69%を占めた。続いて洋食、地方料理、海鮮・焼き物、日韓料理などの順に多い。スイーツ・飲料については、ミルクティーとジュース、スイーツ、パンとケーキ、誕生日ケーキ、コーヒーの注文が多い。

 

2019年上半期の美団出前の食品カテゴリの分布

 

 スマート配達システムの発展に伴い、中国の出前産業の即時配達能力は向上し、出前の商品カテゴリは飲食からスーパーマーケット、生鮮食品・果物・野菜、医療・健康、植物などに拡張している。

 

 出前を注文するのは家か、それとも職場か。統計によると、住宅地は最大の消費シーンで、2019年上半期の注文数の半数を占めた。続いて、職場、学校、ホテル、店舗の順に多い。

 

 報告は、出前産業の成長の牽引力はユーザー数の増加から利用頻度の増加へと移行しているとした。つまり、ユーザーの利用回数が増えているということである。

 

 統計によると、サイト「美団点評」のユーザー1人あたりの平均取引件数は2017年の18.8回から18年は23.8回に増加、18年7月1日から19年6月30日の平均取引件数は25.5回に増加した。

 

昼間、夜、深夜に利用

 

 出前を利用する時間帯は昼と夜のピーク時から全時間帯に拡張し、夜間消費の注文の比率は大幅に向上している。

 

 商品カテゴリの充実化、配達の速度と便宜性の向上、飲食店の営業時間延長などの複数の要素により、出前の利用時間は昼と夜のピーク時から全時間帯に拡張し、夜間消費(18時から翌朝6時)の注文の比率は大幅に向上している。

 

 統計によると、2019年上半期の美団出前の夜間消費は全日消費の35.7%を占める。これも中国の夜間経済の発展を側面から反映している。

 

 夜更かしする人たちは何を好むか。ファストフード、洋食、海鮮・焼き物が多く、うち洋食は夜間消費において高い比率を占める。しかし、20時以降の消費では洋食の比率は急速に低下し、海鮮・焼き物が上昇している。

 

面白いことに、20時まではスーツと革靴で決め、20時以降は本来の自然な状態に戻る。

 

 2019年上半期、美団出前の海鮮・焼き物の注文件数は1億5000万件を超えた。海鮮はザリガニ、アサリ、牡蠣料理が中心で、焼き物は羊肉串、手羽先、骨肉相連の注文が多い。

 

 上半期の美団出前のザリガニ料理注文件数は2000万件を超え、一人前15匹で計算すると、美団出前は19年上半期に3億匹のザリガニを販売したことになる。

 

若者は何を注文するか

 

 出前を最も愛用する世代は1980年代生まれと90年代生まれの人たちである。この世代は都市部に集中し、住宅地やオフィスでの利用が中心となっている。

 

 美団出前の統計によると、2019年上半期の利用者のうち20~34歳は86.3%を占めた。1980年代生まれと90年代生まれの人たちの利用回数は60年代生まれと70年代生まれを大幅に上回る。

 

 これは家庭構造の小型化により出前サービスが不可欠なものになったことが原因だと分析されている。

 

 国家統計局の人口調査データによると、過去十数年で中国の家庭構造は大きく変化し、一人暮らしの家庭の比率は2002年の7.7%から2017年は15.6%に上昇、二人暮らしは2002年の18.4%から2017年は27.2%に上昇した。家庭構造の小型化に伴い、家での食事スタイルも大きく変化し、外食の回数が増加し、出前は中国の家庭に欠かせない生活スタイルの一部になった。

 

 そのほか、一線都市と二線都市は出前の主力消費市場だが、三線以下の都市も出前産業の新たな成長点になっている。

 

 出前産業の発展は地域経済の発展の活力をある程度反映している。美団出前のの2019年上半期の経営データを見ると、一線都市と二線都市のユーザーボーナスの縮小に伴い、インターネット飲食サービスサイトと飲食ブランドは地方都市で業務を展開し、三線以下の都市は出前産業の今後の飛躍点となっている。

 

 2019年上半期の出前新規ユーザーのデータを見ると、三線以下の都市は44.2%を占める。

 

 利用に関しては広東、江蘇、浙江が全国をリードし、北京・上海・広州・深センの4都市の注文は全体の17.6%を占める。

 

 

 2019年上半年の中国東部、中部、西部、東北地区の美団での全国注文数に占める比率はそれぞれ54.6%、17.3%、19.7%、8.4%で、2018年の上述の地域が全国GDPに占める比率とほとんど変わらない。

 

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年10月4日

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