中国
中国内外の科学者、高次元量子テレポーテーションを実現
        
2019-08-20 17:01 | 人民網日本語版

  中国科学技術大学が明らかにしたところによると、同校の潘建偉氏のチームとオーストリア・ウィーン大学のサリンジャー氏のチームが協力し、世界で初めて高次元量子体系のテレポーテーションに成功した。1997年に2次元量子テレポーテーション実験を実現してから、科学者は初めて理論及び実験において量子テレポーテーションを任意の次元に拡張し、複雑な量子システムの完全状態伝送、及び効率的な量子ネットワークの発展の堅固な科学的基礎を築いた。研究論文は編集部から推薦される形で、世界的に有名な学術誌「Physical Review Letters」に掲載されている。科技日報が伝えた。

 

  量子テレポーテーションは量子もつれを利用し未知の量子状態を遠くに伝送し、物質そのものを伝送しない。これは長距離量子通信と分散型量子計算の中心機能単元だ。現在まですべての量子テレポーテーション実験は量子状態の2次元サブ空間のみに限られていた。高次元量子状態のテレポーテーションは一つの量子システムをそのまま伝送するため最後に解決すべき問題だ。その実現可能性の理論及び実験技術の二重の問題があるため、解決されないままだった。これは誰も足を踏み入れていない量子情報技術エリアでもある。

 

  このカギとなる問題を解決するためには、理論と実験の同時の革新が必要だ。理論面では、科学者は初めて光子体系の中で任意の次元に拡張できるベル状態測量及び量子テレポーテーションプランを打ち出した。実験面では、彼らは補助光子を導入し、高安定性・マルチルート干渉技術を発展させ、マルチ光子・多次元相互作業の実験の先例を築いた。これを踏まえた上で、高次元量子テレポーテーションを実現した。この実験において3次元量子状態の全12の無バイアス基本ベクトルの試験を行い、高次元量子テレポーテーションの忠実度が75%であることを測定した。(編集YF)

 

  「人民網日本語版」2019年8月20日

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